マイホーム購入では住宅ローンの利用が一般的です。不動産屋で相談すると、必ず「頭金はどの程度用意されていますか」との質問があるはずです。
その一方で、「昔は頭金は必要だったけど、いまは要求されないよ」という話もチラホラ。いったいこれはどういうことでしょうか。
金融機関(銀行)の立場に立って考えてみよう
これは金融機関の立場に立ってみるとよくわかります。
本ブログページでは、マイホーム購入の頭金について、解説します。
頭金を用意すれば当然住宅ローンの借入額が減りますし、毎月の返済額も減少します。でも、銀行側にとって、これはマイナス要因です。
なぜなら、銀行の収益はお金を貸した利息で成り立っているからです。
融資額の減少は利息の減少でもありますから、銀行はなるべく多く借りてほしいのが本音です。
銀行に限りませんが、金融業には貸し倒れはつきものです。毎月毎年ある程度の貸し倒れは必ず発生します。住宅ローンの場合、銀行はその住宅を担保として設定し、貸し倒れが発生した場合、最終的にはその担保物件を処分して回収することになります。

ところが、大抵の場合物件買収で回収できるのは住宅ローンの一部でしかありません。つまり物件だけでは担保不足になっているのが現状です。
そのため、銀行は住宅ローンを借りている人の信用度を測ります。まず、健康で働くことができるか、どこに勤めていて、給与やボーナスはきちんと支払われているか、などです。
それ以前に、現金を十分もっていれば銀行も安心です。
つまり、頭金を用意するということは、借り入れ人の個人信用力に下駄を履かせて融資額を上乗せさせるということなのです。そうすることで、融資額が増やせますので、銀行としても収益を増加させることができます。
ですから、十分な資金を用意している人に対しては全額融資(フルローン)が可能になるわけですし、フルに貸したいわけです。さらに合わせて他のローンの提案もあるかもしれません。
まとめ
お金のある人には多く貸したい、というのが銀行の行動パターンです。ですから、頭金を用意するというのではなく、資金をできる限り多く集め、その一部を頭金として使いますよ、というスタンスで考えるべきです。