「そろそろ親の将来や相続のことも考えなきゃ…」と思い立ち、インターネットで調べているとよく目にする**「信託(しんたく)」**という言葉。なんだか難しそうに聞こえますよね。
信託とは、ひとことで言えば**「自分の大切な財産を、信頼できる人に託して、代わりに管理してもらう仕組み」**のことです。
目次
Toggle- 第1章:そもそも「信託」って何? プロに任せるか、家族で守るかの2択です
- 第2章:信託できる「財産」が全然違う!実家があるなら要注意
- 第3章:プロに任せる場合、どこに相談すればいい?主な相談先と業界のウラ話
- 第4章:親が亡くなった後の「お金の信託」…実は意外な落とし穴も?
- 第5章:親が認知症になる前に!「銀行のお任せプラン」vs「家族信託」の徹底比較
- 第6章:金融業界のルールが変わった!画期的な「新しい代理人取引」とは?
- 第7章:無料の「新しい代理人サービス」と「家族信託」を比べてみよう
- 第8章:【究極の結論】はじめての生前対策・信託はこう選ぶ!3つの正解パターン
- 総括:実家の将来が少しでも不安なら、まずは私たちにご相談ください
第1章:そもそも「信託」って何? プロに任せるか、家族で守るかの2択です

実はこの信託、大きく分けると**「商事信託(プロに頼む)」と「家族信託(家族で管理する)」**の2つの種類しかありません。まずはこの違いを、スッキリ理解してしまいましょう!
1. 商事信託(しょうじしんたく):銀行などの「プロ」に任せる
商事信託とは、信託銀行などの金融機関が**「ビジネス(お仕事)として」**財産を預かる仕組みです。
金融機関はお客様から手数料をいただき、厳しい国の法律(信託業法など)や金融庁のルールに従って、プロとして財産を管理します。
- イメージ: お金を払って、銀行などの「安心できるプロ」に財産の管理をお任せする。
- 代表例: 信託銀行、一部の地方銀行、信託会社など
2. 家族信託(かぞくしんたく):信頼できる「家族」に任せる
一方の家族信託は、文字通り**「信頼できる身内(子どもなど)」**に財産の管理を任せる仕組みです。最近、テレビや雑誌の相続特集でもよく取り上げられているので、耳にしたことがあるかもしれません。
こちらは銀行などのプロではなく、あくまで「特定の家族間」で行うプライベートな約束です。そのため、国からの特別な免許などは必要ありません。
- イメージ: 「お父さんが元気なうちに、実家や預金の管理を息子(娘)に任せておくね」という家族間のバトンタッチ。
- よくある誤解: 「家族にお小遣い(報酬)をあげたらビジネスになっちゃうの?」と心配される方もいますが、家族信託でも、頑張って管理してくれるご家族に報酬を払うことは法律上まったく問題ありません。「不特定多数の人を相手にビジネスとしてやっているかどうか」が、プロ(商事)か家族かの違いになります。
第1章のまとめ:どっちを選べばいいの?
まずは、以下の表でざっくりとした違いを掴んでおきましょう。
| 項目 | 商事信託(プロに任せる) | 家族信託(家族で管理する) |
| 財産を預かる人 | 信託銀行などの金融機関 | 子どもや親族などの個人 |
| 目的 | ビジネス(手数料ビジネス) | 家族の財産管理・認知症対策 |
| 国の免許 | 必要(厳しい法律がある) | 不要(家族の約束事だから) |
「なるほど、じゃあうちは安心できそうな銀行(商事信託)にお願いしようかな?」と思った方、実はここに大きな落とし穴があります。
第2章:信託できる「財産」が全然違う!実家があるなら要注意
信託を考えるとき、一番最初に確認しなければならないのが**「何を任せたいか(信託する財産)」**です。
実は、「プロの金融機関(商事信託)」と「家族(家族信託)」とでは、預かってもらえる財産に大きな壁があります。ご実家や土地などの不動産をお持ちのご家庭にとっては、ここが最大の分かれ道になります!

1. 銀行などのプロ(商事信託):原則として「お金」しか預かれない
信託銀行などのプロに財産を任せる場合、対象になるのは基本的に**「まとまったお金(現金)」のみ**です。(目安として500万円や1000万円以上など、銀行ごとにルールが設定されています)。
ここで絶対に知っておきたい事実があります。 それは、**「個人の自宅やアパートなどの『不動産』は、原則として銀行には預かってもらえない」**ということです。
- なぜ不動産は預かってくれないの? プロの銀行からすると、建物の老朽化やトラブル対応など、不動産の管理には「非常に重い責任と手間」がかかります。その一方で、そこから頂ける手数料には限界があるため、「手間ばかりかかって、ビジネスとして割に合わない」という業界の裏事情があるのです。
※ネット上には「収益不動産も対応可能」と書かれている信託会社もありますが、実態は「自社グループのハウスメーカーで建てたアパートに限る」といった厳しい条件がつくことがほとんどです。
2. 家族信託:実家などの「不動産」もすべて任せられる
一方、家族信託の最大の強みは、現金だけでなく**「ご自宅や賃貸アパートといった不動産」も含めて、まるごと任せられる**点にあります。
そのため、相続や生前対策の現場では、次のようなことが常識となっています。
「預金の認知症対策にはいろいろな方法があるけれど、実家やアパートなど『不動産』の認知症対策・相続対策は、事実上『家族信託』しか有効な手立てがない」
もし、「将来、親が施設に入ったら実家を売却して介護費用に充てたい」「空き家になった実家の管理で揉めたくない」とお考えであれば、銀行の信託商品ではなく「家族信託」を選ぶのが、ご家族にとって大正解のルートとなります。
第3章のリライトを作成しました。 この章では、読者が「じゃあ実際にどこに相談に行けばいいの?」と迷わないように、相談先の種類を分かりやすく整理しつつ、少しだけ「業界の裏事情」を交えることで、読み物としての面白さ(滞在時間の向上)を狙っています。
第3章:プロに任せる場合、どこに相談すればいい?主な相談先と業界のウラ話
「お金の管理だけでも、プロ(商事信託)にお願いしたいな」と思った場合、いったいどこへ相談に行けばよいのでしょうか? 現在、私たち個人が利用できる信託サービスの相談先は、大きく分けて以下の3つです。

1. 大手信託銀行(絶大なブランド力と安心感)
三菱UFJ信託銀行、みずほ信託銀行、三井住友信託銀行、りそな銀行などです。テレビCMでもおなじみですね。圧倒的なネームバリューと、「大手にお願いしている」という安心感があります。
2. 地元の銀行(地方銀行・都市銀行など)
千葉銀行や横浜銀行といった、地域に密着した身近な銀行です。「えっ、普通の銀行でも信託ができるの?」と驚かれるかもしれませんが、実は現在、全国で30以上の地方銀行が自前で信託の免許を取り、サービスを提供しています。普段から使い慣れているメインバンクの窓口で相談できるのが魅力です。
3. 信託専門の会社(特定の分野に強いプロ集団)
銀行とは別に、国(金融庁)から認可を受けた「信託専門の会社」もあります。弁護士が母体となっている会社や、大手ハウスメーカーのグループ会社などがこれにあたります。
ちょっと役立つ業界のウラ話:なぜ地元の銀行が人気なの?
少し前まで、信託といえば「大手信託銀行」の独壇場でした。地元の銀行も、お客様から相談を受けると大手の信託銀行を紹介していた時代があります。
しかし、大切なお客様を大手に紹介した結果、「住宅ローンや他のお取り引きまで大手に乗り換えられてしまった……」という苦い経験を持つ地方銀行が増えました。
そこで地方銀行は、「自分たちで免許を取って、直接お客様の財産を守ろう!」と立ち上がったのです。今では、地方にお住まいの方でも、わざわざ都心の大手に行かずとも、地元の身近な銀行で充実したサポートを受けられる環境が整っています。
【重要】実家(不動産)の対策をしたい場合は要注意!
第2章でお伝えした通り、実家などの「不動産」を守るためには**「家族信託」**が必要になります。 ここで気をつけていただきたいのが、相談先による「スタンスの違い」です。
- 大手信託銀行: 家族信託のサポートには、あまり積極的ではないことが多いです。(自社のビジネスになりにくいため)
- 地元の銀行・専門家: 家族信託の推進や、専門家の紹介にとても積極的です。親身になって相談に乗ってくれます。
「うちには実家があるから家族信託のほうがいいかも」とお考えの方は、大手信託銀行に飛び込むのではなく、地元の銀行や、相続・不動産に詳しい専門家(不動産会社や司法書士など)に相談するのがスムーズな解決への近道です。
第4章のリライトを作成しました。 この章は「親が亡くなった後」の話になりますが、銀行の商品の「高い手数料」や「実は保険のほうが有利」というプロならではの真実をズバリと伝えることで、読者に「このサイトは本当に読者のためになる本当のことを教えてくれる」という信頼感(権威性と透明性)を持ってもらう構成にしています。
第4章:親が亡くなった後の「お金の信託」…実は意外な落とし穴も?
ここからは、ご自身や親御さんが「亡くなった後(相続発生後)」に役立つ、銀行などのプロが提供している代表的な2つの商品について解説します。 名前は似ていますが、中身はまったく違うので注意してくださいね。

1. 遺言信託(ゆいごんしんたく):実は信託ではなく「高額な遺言サポート」
テレビCMなどで「うちも遺言信託をしておこうかしら」と思われる方も多いのですが、ちょっと驚きの事実をお伝えします。専門的に言うと、遺言信託は本来の「信託」ではありません。
その実態は、銀行が提供する「遺言書を作るのを手伝って、金庫で預かっておき、亡くなった後に遺言通りに財産を分ける手続きを代行する」というサービスパックなのです。
- 費用の目安: 大手信託銀行の場合、最初の申し込みで約30万円、亡くなった後の手続き費用で最低でも約160万円以上(財産額によってさらにアップ)と、非常に高額です。
- なぜ高いの?: これはズバリ、「あの誰もが知っている大手銀行が、確実に手続きをやってくれる」という絶対的な安心感(ブランド力)を買うための費用だからです。
- 注意点: 銀行は後々の親族トラブルを極端に嫌がります。そのため、「長男に全財産を譲る」といった、他のご兄弟の最低限の取り分(遺留分:いりゅうぶん)を侵害するような遺言書は、原則として引き受けてもらえません。
2. 遺言代用信託(ゆいごんだいようしんたく):お葬式代などをすぐに引き出せる便利機能
人が亡くなると、銀行口座は「凍結」されてしまい、すぐにはお金が引き出せなくなってしまいます。お葬式代や当面の生活費が必要なのに、現金が下ろせなくてパニックに……というのは相続の「あるある」です。
これを解決するのが「遺言代用信託」です。 あらかじめ銀行にお金を預けておき、「自分が亡くなったら、妻(または指定した子ども)にすぐにお金を渡してね」と設定しておくことで、面倒な親族会議(遺産分割協議)を待たずに、すぐに現金を受け取れる絶大なメリットがあります。
- 費用の目安: 大手信託銀行の場合、これをキッカケに高額な「遺言信託」へ繋げたいため、初期費用を「無料」にしているケースが多いです。地方銀行などの場合は、預けたお金の「1%程度」の手数料がかかるのが一般的です。
プロの裏技!実は「生命保険」のほうが圧倒的におトク!?
ここまで読んで、「亡くなった後にすぐお金がもらえるなら、生命保険(死亡保険)と同じじゃない?」と思った方。……大正解です!非常に鋭いですね。
結論から言うと、お葬式代など「死後の当面の資金準備」が目的であれば、銀行の信託商品よりも**「生命保険」を活用したほうが圧倒的にメリットが大きい**です。
理由は以下の3つです。
- 税金がおトク: 生命保険には「500万円 × 法定相続人の数」という強力な非課税枠(税金がかからない枠)がありますが、信託にはこの枠がありません。
- 家族トラブルに強い: 生命保険の死亡保険金は「受け取った人の固有の財産」となるため、他の親族から「自分にも分けろ」と文句を言われにくい(遺留分の対象外になる)という強い性質を持っています。
- 手数料と利回り: 銀行に1%の手数料を払って預金として置いておくより、保険として長期間持っておくほうが、結果的にお金が増える可能性も高いです。
「銀行に勧められたから」と安易に飛びつかず、お金の対策は保険も比較してみるのが賢い選択です。
そして、ここでもう一つ忘れてはいけないのが**「実家(不動産)」の存在です。現金の分け方は保険や預金でクリアできても、「誰も住まなくなった実家をどうやって売却し、どう分けるか」**は、これらの商品では解決できないからです。
第5章:親が認知症になる前に!「銀行のお任せプラン」vs「家族信託」の徹底比較
今の時代、ご相談の中で最も多いお悩みが**「親が認知症になって判断能力が落ちてしまったら、預金が引き出せなくなったり、実家が売れなくなったりするのでは?」**という将来への不安です。

これに対応するため、最近では新しい対策方法が登場しています。銀行が用意したプランと、家族信託。それぞれの違いを見ていきましょう。
銀行の「家族が代わりにお金をおろせる」信託(代理出金機能付金銭信託)
2019年頃から大手信託銀行が始め、今では地方銀行などでも利用できるようになった、認知症対策に特化した銀行のサービスです。
- どんな仕組み?: 親が元気なうちに銀行にお金を預け、「もし自分が認知症になったら、代わりにこの子(代理人)にお金を引き出させてね」とあらかじめ決めておく仕組みです。
- メリット: 親が認知症になった後でも、家族が「老人ホームの入居費」や「病院代」を親のお金からスムーズに支払うことができます。
- 費用の目安: 最初に預けるお金の約2%(税込2.2%程度)の手数料がかかるケースが多く、銀行によっては毎月の管理料がかかることもあります。
【比較】銀行のプランと「家族信託」はどっちがいいの?
お金の認知症対策として、この「銀行のプラン(商事信託)」を利用するのと、「家族信託」を利用するのでは、どのような違いがあるのでしょうか。分かりやすく比較してみました。
▼ 銀行のプラン(商事信託)のメリット
- 手続きが早くてラク: 家族信託のように専門家を入れて契約書を作ったりする手間がありません。親と子で銀行の窓口に行けば、早ければその日のうちに手続きが終わります。
- 家族のプレッシャーが少ない: お金を預かって管理する「責任」はあくまでプロである銀行が持ちます。子供はただの「代理人」なので、重い責任を背負わずに済みます。
- 使い込みを防げる安心感: 子供がお金を引き出す際、銀行側が「何に使うの? 領収書を見せて」とチェックを入れるため、親族間のトラブルや不正を防ぐことができます。
▼ 家族信託のメリット
- 日常の使い勝手が圧倒的に良い: 銀行のプランは、お金を引き出すたびに「領収書や請求書」を銀行に提出しなければならず、実は手続きがかなり面倒です。家族信託なら、任された家族の判断で、柔軟かつスムーズにお金を引き出して親のために使えます。
- 「何世代にもわたる約束」ができる: 「最初は親父のために使い、親父が亡くなったら障害のある弟のために使い、最後は自分の子供(孫)に渡す」といった、銀行の商品では対応しきれない複雑な財産の引き継ぎも、家族信託なら自由に設計できます。
【超重要】実家(不動産)があるなら「家族信託」一択!
そして、ここが最も重要なポイントです。 銀行の「代わりにお金をおろせるプラン」は、あくまで現金(預貯金)の対策しかできません。
もしご両親が、将来誰も住まなくなる予定の**「実家」や、家賃収入のある「アパート」**をお持ちの場合、銀行のプランでは、認知症になった後の「実家の売却」や「修繕・管理」は一切できないのです。
そのため、財産の中に不動産が含まれている場合は、多少の専門家費用や手間をかけてでも**「家族信託」を選んでおくことが、ご実家を守り、スムーズに売却・整理するための唯一の有効なツール**となります。
第6章のリライトを作成しました。 この章は、最近テレビや雑誌でも話題になり始めている「新しい銀行のサービス」についてです。読者が陥りがちな「うちの親は代理人カードを作っているから大丈夫」という勘違いを優しく訂正し、最新の正しい知識をサクッと読めるようにまとめています。
第6章:金融業界のルールが変わった!画期的な「新しい代理人取引」とは?
親の認知症対策(財産管理)を考える上で、いま絶対に知っておきたい最新のキーワードがあります。それが**「新しい代理人取引」**です。

昔からある「代理人カード」じゃダメなの?(従来の限界)
これまでも銀行には、親が高齢や病気で窓口に行けない時に備えて、家族を代理人として登録しておく仕組み(代理人カードなど)がありました。
「うちは親の代理人になっているから、認知症になっても大丈夫でしょ?」と思っている方も多いのですが……実はここに大きな落とし穴があります。
従来の銀行のルールでは、親が認知症などで「本人の意思確認ができない状態」になってしまうと、**銀行は取引をストップ(口座を凍結)してしまいます。**そして、「お金をおろしたいなら、成年後見制度(裁判所を通す大変な手続き)を使ってください」と言われてしまうのです。
つまり、昔ながらの代理人取引は、親の判断能力がしっかりしている時の「お使い」には便利でも、**「認知症対策としては全く使えない」**という致命的な弱点がありました。
救世主が登場!「予約型代理人サービス」の誕生
この「認知症になったら口座が使えなくなる」という金融業界の常識を根底から覆したのが、2021年頃からスタートした**「予約型代理人サービス」**です。
これは、**「親が元気なうちに『将来の代理人』をあらかじめ予約しておけば、いざ認知症になってしまった後でも、指定された家族が預金の引き出しなどをそのまま続けられる」**という画期的な制度です。
現在では、三菱UFJ銀行などのメガバンクをはじめ、一部の地方銀行や信用金庫などでも同じようなサービスの導入がどんどん進んでいます。
第7章:無料の「新しい代理人サービス」と「家族信託」を比べてみよう
この画期的な「新しい代理人取引(予約型代理人サービス)」の登場によって、親の生前対策の選択肢は大きく広がりました。 しかし、完璧に見えるこの制度にも、実は知っておくべき弱点があります。家族信託と比較しながら、メリットとデメリットを整理しましょう。

新しい代理人取引の圧倒的なメリット
- コストが「ゼロ(無料)」: 家族信託のサポートを専門家に頼むと財産の1%程度、銀行の信託商品(第5章)でも約2%の手数料がかかりますが、この新しい代理人サービスはなんと手続きの費用が無料です。
- とにかく手間がかからない: 家族信託のように専門家へ相談して「公正証書(公的な契約書)」を作ったり、専用の口座をわざわざ開設したりする必要がありません。事前に銀行へ申込書を出しておき、いざ親が認知症になったら診断書などを提出するだけでスタートできます。
新しい代理人取引の懸念点・デメリット
一方で、無料で手軽だからこその心配事や、どうしてもカバーできない範囲があります。
- 家族による「使い込み」のリスク: 代理人になった家族が、親のお金を自由におろせるようになるため、親族間での「親のお金を勝手に使ったんじゃないか?」というトラブルや、使い込みのリスクが懸念されています。
- 使える銀行がまだ限られている: 現在この無料サービスを積極的に行っているのは、主に都市部のメガバンクです。地元の地方銀行の多くは、すでに「手数料がもらえる信託商品」を販売しているため、無料のサービスを導入することには慎重な姿勢を見せています。
- 【要注意】実家などの「不動産」には一切使えない!: これが最大のデメリットです。このサービスはあくまで「預貯金(お金)」の出し入れを代わりにするだけの仕組みです。そのため、実家の管理、修繕、将来の売却手続きなどには一切使えません。
結局どちらがいいの?
「預金だけ」を守りたいのであれば、この銀行の無料サービスは非常に魅力的です。
しかし、ご両親の財産に**「ご実家」などの不動産が含まれている場合**は、話が変わってきます。いくらお金の引き出しができても、親が認知症になってしまえば、空き家になった実家を売却して介護費用に充てることはできないからです。
そのため、不動産をお持ちのご家庭にとっては、やはり**「家族信託」**を含めた総合的な対策を検討することが必須となります。
第8章:【究極の結論】はじめての生前対策・信託はこう選ぶ!3つの正解パターン
ここまで「商事信託」「家族信託」「新しい代理人取引」など、たくさんの言葉が出てきましたね。「結局、うちの親の場合はどれを選べばいいの?」と迷ってしまった方のために、目的と財産に合わせた**「3つの正解パターン」**をズバリお伝えします!

パターン1:財産が「お金(預貯金)だけ」の場合
結論:銀行の『新しい代理人取引(無料)』が圧倒的におすすめ!
実家はすでに賃貸などで持ち家がなく、対策したいのが「現金だけ」であれば、わざわざ高いお金を払う必要はありません。まずはご両親のメインバンクに行って、無料の「代理人予約サービス」があるか確認してみましょう。 ※もしその銀行に無料サービスがない場合や、「家族にお金を任せると使い込みが心配」という場合は、手数料(約2%)を払ってでも銀行の信託商品(第5章)を使う価値があります。
パターン2:財産に「実家」や「アパート」が含まれる場合
結論:『家族信託』の一択です!
この記事で一番お伝えしたかったのが、このパターンです。 銀行のサービスでは、「親が認知症になった後、空き家になった実家を売却して介護費用にする」といった不動産の手続きは絶対にできません。 ご実家をお持ちの場合は、多少の費用をかけて専門家を入れてでも「家族信託」の契約を結んでおくことが、ご家族の負担を減らし、将来スムーズに家を売却するための唯一の解決策になります。
パターン3:亡くなった後、お葬式代として「すぐ現金」が欲しい場合
結論:信託よりも『生命保険』を活用しましょう!
銀行にも「亡くなった後すぐにお金が下りる信託」はありますが、手数料がかかる上に税金のメリットも薄いです。死後の資金準備が目的なら、非課税枠(税金がかからない枠)があり、親族トラブルにも強い「生命保険」に入っておくのが、税金面でも確実性でも一番賢い選択です。
総括:実家の将来が少しでも不安なら、まずは私たちにご相談ください
はじめて生前対策や信託をお考えになる際、最初に整理すべきなのは**「うちには実家(不動産)の対策が必要かどうか?」**です。
お金だけの対策なら、銀行の窓口に行けば解決するかもしれません。 しかし、「将来、親が施設に入ったらこの家はどうしよう?」「誰も住まなくなった実家を、いずれは売却して分けたい」という場合は、銀行ではなく、不動産と相続の実務に強いプロのサポートが不可欠です。
- 「家族信託って、うちの場合はどう進めればいいの?」
- 「将来の実家売却を見据えて、今からできる準備を知りたい」
- 「相続した後の手続きや、税金のことも含めて丸ごと相談したい」
そんなお悩みがあれば、ぜひ一度、弊社の無料相談をご利用ください。 私たちは不動産のプロフェッショナルとして、単なる法律の手続きだけでなく、「最終的にご実家をどう残し、どう売却するのがご家族にとって一番幸せか」というゴールから逆算して、最適なプランをご提案いたします。

大切なご実家のバトンタッチ、ぜひ私たちにサポートさせてください!





