利上げ?住宅ローンは長期に切り替えるべきか?

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「大変だ。日銀が利上げをした。大転換だ!。住宅ローン金利も上昇するぞ!」という話がマスコミにちらほら出てきています。

利上げとは

そこで改めて「利上げ」って何でしょうか?金利を上げるから?金利があがるから?誰が?どのように?なぜ上げるのか?

住宅ローン利用者にとって、住宅ローン金利の上昇は家計に直接の影響が出ます。これはすごく重要な問題です。更に、これから住宅を購入しようとする人にとっては、金利上昇する前に買った方がいいのか、上昇を見越して長期固定金利で借りた方がいいのか、悩まれるところでしょう。

実は、「利上げ」はされていません。普通利上げといえば、「日銀」が「固定歩合」を上げることを意味します。しかし、公定歩合(今は名称変更されています)は2008年に0.50%から0.30%に下げられて以来、ずっと0.3%のままです。すでに14年以上が経過しています。

公定歩合とは

公定歩合とは、中央銀行(日本の場合は日本銀行)が、各民間の金融機関に貸し出す際の基準金利のことです。前述の通り、2006年に名称変更がなされており、「公定歩合」はなくなっているのです。その金利が上がっていない以上、利上げではなかったことになります。

じつは、公定歩合を変更したとしても(つまり利上げをしたとしても)、実社会への影響は小さくなっています。

日銀の仕事に、資金の過不足を調整するため、資金の吸収や供給を行なう(金融調節と言います)というものがあります。かつては日銀貸出を通じて行なっていましたが、その時の基準となるのが公定歩合なのです。

しかし、1994年に金利の自由化が行われ、各種金利は自由な市場で取引されることになっています。日銀が貸出を強めようが緩めようが、市場に対する影響力はが小さくなってしまったのです。

「公定歩合」から「日銀オペ」へ

円が強くなった結果、国際的に取引がされるようになった結果、日本国内の銀行に対してのみ影響のある公定歩合を操作しても、効果が限られてしまうのです。日本円が米ドル・ユーロと並んで世界の3大通貨になってしまった結果です。

そこで、日銀は公定歩合を操作して金融調節をする方法をやめ、直接、金融市場から資金を吸い上げたり供給したりする方式(公開市場操作:日銀オペ)を主な金融調節の手段とするようになっています。

オペの主な対象は、短期金利ですが、長期金利も対象です。短期や長期の資金を調節することで、市場の金利水準をコントロールしているのです。

今回、「利上げ」だと報じられたのは、この長期金利に関してです。調整の目標値が従来の「0%±0.25%」であったのを「0%±0.50%」に変更したというものです。上限だけを取り出せば、0.25%から0.50%に上がっていますが、±ですから、金利が下がる方向もありえるんですよ。

しかし、短期金利の目標水準は変わってはいません。マイナス金利は維持されたままです。

住宅ローン金利への影響

長期固定金利は当然長期金利の影響をモロに受けます。ですから長期固定を考えている方は要注意項目です。
しかし、多くの人が変動型の借入を検討されていますが、こちらは短期金利に連動するので、影響は今の所大きくは出ていません。短期金利が上がると、実経済への影響がものすごく大きく出るため(景気が冷やされる)、おいそれとは上げるわけにはいかないのです。一方、インフレは進行していますが、もともと2%が目標値であったため、やっと目標をクリアできたという段階です。つまり、デフレ時代が長すぎたため、インフレが厳しく感じられますが、もともと政府・日銀はこの水準のインフレの実現を目指していたわけです。

インフレ率2%という目標が達成できはしても、経済の状況は良くない、だから短期金利を上げるわけにはいかない。その代わり長期金利については上昇を容認しよう、というのが本当のところです。

今のうちに長期固定に切り替えるべきなのか。

長期金利は、短期金利に将来の短期金利が上乗せされているという考え方があります。つまり、長期金利=現在の短期金利と将来の短期金利の組み合わせ、という考えです。


つまり現在の長期金利に乗り換えるということは、将来あがる短期金利込みということになりますので、乗り換えなくても同じ結果になります。でも現実に将来の短期金利は予想通り上がるのでしょうか。上がらなければすごく勿体無いことをしていることになります。

こればかりは神のみぞ知るということになりますが、過去の事例から言えば、ずーっと金利は上がりませんでした。つまり、長期固定を選ぶということは、常に損をしつづけていたという状態が続いていたのです。

将来が過去と同じとは限りませんが、景気回復が見えていない以上、短期金利の上昇はしばらくは無いと考えられます。よって、長期固定型ローンよりも、短期変動型ローンの方が有利な状況は続くのではないでしょうか。

以上、日銀 利上げ?住宅ローンは長期に切り替えるべきか?を解説いたしました。サワキタ不動産では中古住宅に限らず、新築一戸建て、土地、一棟マンション、一棟アパート、投資用マンションなど幅広い物件での購入にお応えしております。失敗しない購入のために、お気軽にご相談ください。

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